「本人確認情報作成」を行う際の見積書には「本人確認情報作成・身元保証費用」と記載することにしました。
マイナンバーカードも運転免許証もない人の本人確認は身元保証費として定価に上乗せしています。
大雑把に言えば「司法書士の本人確認は責任転嫁feeのことなんです」と説明します。
登記を単なる名義の書き換えと思ってる人たちは、契約や本人確認を説明しても永遠に分かりません。このタイプのかたが相談にきたら説明はしますが、わたしは受任を断るのを基本方針にしています。
本人確認情報作成は「身元保証」のこと
登記識別情報をなくした売主には「本人確認情報作成」を行います。この本人確認情報作成は税込66,000円~110,000円くらいかかります。
「本人確認情報作成費用」としていると、依頼者のかたは書類作成だけで何でそんなにかかるのと疑問に思ってしまうことがあります。
わたしは依頼者に説明しやすくするため「本人確認情報作成・身元保証費用」にしました。
(えんがわ先生の投稿を参考にしました。ありがとうございます。)
昔の「保証書」の手続きについて(登記済証を紛失している場合)
所有権移転登記を申請しようとする売主が、登記済証を紛失している場合に、登記済証の代わりに作成する書類のこと。通常はこの保証書の作成は、不動産の売主が司法書士に依頼する。
保証書は、不動産の売主がその不動産の真正な所有者であるということを2名の保証人が保証するという内容の書面である。
2名の保証人は、いずれかの登記所(問題となっている不動産を管轄する登記所でなくてもよい)で登記を受けている成年者であることが必要である。
事前通知を依頼された場合は断る
売主さんが「権利証はなくしたが、本人確認情報は高いので事前通知でお願い」と言った場合、依頼を断ります。
司法書士は確実に登記手続きできるか判断して責任を持つのが仕事です。売主の事情で民法177条の対抗力に疑問がでそうな手続きは出来ません。
司法書士が厳格な本人確認をおこなう理由
1.犯収法や暴力団対策法によって義務付けられているため
犯罪による収益の移転防止に関する法律(犯収法)により、特定事業者は顧客等について、本人特定事項や取引を行う目的などの確認を行わなければならないとされています。司法書士も特定事業者である。
2.詐欺被害を防ぐため
第三者があなたに成りすまして不動産を売ったり会社の役員になろうとしているかもしれません。
「地面師」や「会社乗っ取り」としてしばしばニュースになりますが、この成りすましを防ぐために本人確認を行います。
会社設立の際や会社継続の際にも本人確認が行われることに抵抗のあるかたは多いです。第三者になりすまして会社設立したり、会社を乗っ取る事件を防ぐために本人確認を行います。
3.本人の意思を確認するため
契約とは、当事者間での合意(「売りたい・買いたい」など)によって成立します。当事者のうち一方の意思がなければ契約は成立しません。
例えば、所有者の親族が本人には無断で不動産を取得して第三者に売却したというケースの場合は、所有者が自らの意思で売却したとはいえず売買契約や贈与契約が成立していません。無効な取引なので、第三者が不動産を取得できません。
このような取引を防ぐためにも、司法書士が当事者の確認を行います。
