「土地活用、どうしようかな?」「アパート経営を検討している」と悩んでいるかたにとって、テレビCMの「いい部屋ネット」でおなじみの大東建託は業界最大手という圧倒的な安心感があります。
一方で、ネットで検索すると「危ない」「失敗した」という話しもあります。(かつては大東建託社員が顧客をハンマーで殺人未遂した事件(2015年12月25日発生)もあったので、この手の口コミは消えないでしょう)
そこで今回は、大東建託でアパート経営を検討する際に知っておきたいメリット・デメリット、そして「こんなはずじゃなかった!」と後悔しないためのコツを解説します。
1. 業界トップの大東建託でアパート経営をするメリット
まずは「なぜ多くのオーナーに選ばれ続けているのか」という点を見ていきましょう。大東建託は29年連続で管理戸数1位、入居率も98%前後という実績を誇っています。
圧倒的な「客付け力」と入居率
大東建託は「いい部屋ネット」などの強力な仲介網を持っており、全国どこでも高い集客力を発揮します。 入居率98%超えという数字は、オーナーにとって最大の安心材料と言えるでしょう。
35年間の一括借り上げ(サブリース)
「手間をかけずに安定した収入が欲しい」という方に支持されているのが、このシステムです。大東建託がアパートを一括で借り上げるため、空室があっても毎月一定の賃料が支払われます。 特に最初の10年間は賃料が固定されるため、収支計画が立てやすいのが特徴です。
土地に合わせた多彩な商品ラインナップ
商品も豊富で、土地のニーズに合わせた提案を受けられます。
都市型でデザイン性の高い「LIZEOⅢ(リゼオⅢ)」
ふたり暮らし向けの「LUTAN(ルタン)」
RC造で自由度の高い「LIBERTE(リベルテ)」
24時間365日の管理体制
入居者からの「水漏れ」「鍵の紛失」「騒音」といったトラブル対応をすべて代行してくれます。 オーナーは報告書をチェックするだけで、煩わしいクレーム対応から解放されるのは大きな利点です。
2. 最大手だからこそのデメリットやとリスク
光があれば影もあります。最大手だからこその落とし穴もしっかり把握しておきましょう。
建物に「個性」が出にくい
独自の工法で効率的に建てるため、どうしても外観が似通ってしまいます。 周辺に同じ大東建託の物件が乱立すると、競合してしまい、将来的に差別化が難しくなるリスクがあります。
「35年家賃保証」でも数年ごとに賃料の見直しがある
ここが一番の注意点です。35年間、契約当初の家賃がずっと保証されるわけではありません。 一般的には数年ごとに賃料の見直し(減額交渉)があります。 築年数が経てば「家賃を下げないと契約を打ち切る」と言われるケースもあり、これを理解していないと後でトラブルになります。
建築・修繕コストが割高
大東建託は建築から管理まで自社グループで行うため便利ですが、その分中間マージンが乗りやすく、建築費や修繕費が高めに設定される傾向があります。 「お任せ」の代償として、手元に残るキャッシュが少なくなってしまう可能性があるのです。
担当者による対応の差
巨大組織ゆえに、担当者が若手だったり、数年で異動してしまったりすることも多いです。 相続の複雑な相談などは、マニュアル対応だけでは不十分な場合もあり、「親身になってくれない」と感じるオーナーも少なくありません。
3. よくある失敗例とその要因
実際に失敗事例から、その原因を探ってみましょう。
【ケース①】「家賃保証」を鵜呑みにして資金ショート
35年保証という言葉を信じ切り、将来の減額を想定せずにフルローンを組んでしまったケースです。 10年後の更新時に家賃がガクンと下がり、ローンの返済が家賃収入を上回ってしまい、持ち出し(赤字)が発生。結局、アパートを手放すことになった……という話は珍しくありません。
【ケース②】賃貸需要のない場所に建ててしまった
「営業マンが大丈夫だと言ったから」と、駅から遠い地方の土地に無理やりアパートを建てた例です。 いくら大東建託の集客力でも、そもそも住みたい人がいない場所では空室が埋まりません。 結局、大幅な家賃値下げを余儀なくされ、経営が立ち行かなくなりました。
【ケース③】「節税」だけを目的にして大失敗
「相続税対策になりますよ」という言葉に乗せられ、経営としての収益性を二の次にしてしまったケースです。 確かに税金は減りましたが、アパート経営そのものが大赤字に。 「100万円の節税のために1,000万円資産を減らしては本末転倒」という教訓です。
4. 失敗しないためのコツについて5つ
せっかくの資産活用で後悔しないために、以下のコツを心に刻んでください。
① サブリース契約の「契約後」まで理解する
「家賃は変動するもの」と最初から想定しておきましょう。 契約書を隅々まで読み、「いつ、どのような条件で家賃が改定されるのか」「解約の条件はどうなっているのか」を必ず確認してください。
② 立地を「自分の目」で見極める
営業マンが持ってくるシミュレーションは、あくまで「予測」です。 自分の土地の周辺にどんな人が住んでいるのか、ライバル物件はどれくらいあるのか、自分の足で歩いて確認しましょう。 都会の一等地と地方の過疎地では、戦略が全く異なります。
③ 複数の会社を比較して「相場」を知る
最初から大東建託1社に絞るのは危険です。 他のハウスメーカーや地元の工務店など、複数の会社からプランを取り寄せてみてください。 建築費の妥当性や、収支計画の甘さが客観的に見えてきます。
④ 20年、30年後の収支をシミュレーションする
新築時は誰でも儲かります。 大事なのは、建物が古くなった時です。 「家賃が20%下がったら?」「修繕費が予定より100万円多くかかったら?」という厳しい条件でシミュレーションを行い、それでもローンが返せるかを確認しましょう。
⑤ 営業マンの言葉を100%鵜呑みにしない
営業マンはアパートを建てる「販売のプロ」であっても、あなたの人生を最後まで守ってくれる「経営のパートナー」とは限りません。 疑問に思ったことは、納得いくまで質問する、あるいは税理士などの専門家にセカンドオピニオンを求める勇気を持ってください。
まとめ:大東建託は「使いこなし方」次第!
大東建託は、「手間をかけずに安定した経営をしたい」「最大手の安心感を買いたい」という方には、非常に優れた選択肢です。
実際に多くのオーナーがその恩恵を受けているのも事実です。
しかし、すべてを人任せにしてしまうと、思わぬリスクに足元をすくわれるかもしれません。アパート経営は「投資」であり「ビジネス」です。
もし「他社の話も聞いてみたい」と思ったら、一括比較サイトなどを活用して、広い視野で検討を始めてみるのが第一歩ですよ。

