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宅建業法(宅建試験向け)法律の勉強

免許の欠格事由① 刑罰・暴力団関係|拘禁刑・罰金刑・5年のルール

欠格事由の最初のグループは、刑罰を受けた人と、暴力団に関係する人です。宅建業は、お客さんの大切な財産を預かって行う仕事なので、犯罪をした人や、暴力団と関係のある人は、一定の期間、免許を受けられません。

欠格事由の全体像は免許の欠格事由:全体像で説明しています。この記事では、そのうちの1つ目のグループを詳しく見ていきます。

この記事のポイント

  • 拘禁刑以上の刑を受けた人は、罪の種類を問わず、5年間は免許を受けられない
  • 罰金刑は、宅建業法違反や暴力的な犯罪など、特定の罪の場合だけが対象
  • 暴力団員と、暴力団員でなくなってから5年以内の人も対象
  • 期間の起算点は「刑の執行が終わった日」など。執行猶予には特別なルールがある

①拘禁刑以上の刑を受けた人

拘禁刑以上の刑に処せられ、その刑の執行を終わった日、または執行を受けることがなくなった日から5年を経過しない人は、免許を受けられません。この欠格事由は、どんな罪を犯したかを問いません。

なお、刑法の改正(令和7年6月施行)で、これまでの懲役と禁錮が「拘禁刑」にまとめられました。改正前の宅建業法では「禁錮以上の刑」と書かれていたため、古いテキストや過去問では、この表現が使われています。内容は同じと考えて大丈夫です。

ちなみに、刑の種類には、重い順に死刑、拘禁刑、罰金、拘留、科料があります。このうち、拘留と科料は「拘禁刑以上」に入らないので、この欠格事由には当たりません。

②特定の罪で罰金刑を受けた人

罰金刑の場合は、すべての罪が対象になるわけではありません。次の罪などで罰金の刑に処せられ、その刑の執行を終わった日、または執行を受けることがなくなった日から5年を経過しない人は、免許を受けられません。

  • 宅建業法に違反した罪
  • 暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律(暴力団対策法)に違反した罪
  • 刑法の傷害罪、傷害現場助勢罪、暴行罪、凶器準備集合及び結集罪、脅迫罪、背任罪
  • 暴力行為等処罰に関する法律に違反した罪

たとえば、道路交通法違反で罰金を受けた場合や、窃盗罪で罰金を受けた場合は、この表にない罪なので、この欠格事由には当たりません。つまり、「拘禁刑以上は罪名を問わない」が、「罰金刑は特定の罪だけ」という違いがあります。

③暴力団員など

次の人も、免許を受けられません。

  • 暴力団員
  • 暴力団員でなくなった日から5年を経過しない人
  • 暴力団員(やめて5年以内の人も含む)が、事業活動を支配している人

3つ目は、たとえば、暴力団員が実質的に経営を握っている会社などです。形式上は別の人が申請しても、支配している人が暴力団員等であれば、免許を受けられません。

5年の数え方(起算点)

この欠格事由の期間は、いつから数えるのかが大切です。

  • 刑の執行を終わった日から、5年
  • 時効の完成や恩赦などで、刑の執行を受けることがなくなった日から、5年

刑の執行が終わるというのは、刑務所での服役が終わったときや、罰金を全額納めたときのことです。刑を受けた日(判決の日)から数えるのではない点に注意しましょう。

また、有罪判決を受けても、刑が確定する前(控訴中など)は、まだ「刑に処せられた」状態とはいえず、この欠格事由には当たりません。

執行猶予がついた場合

執行猶予がついた刑の場合は、特別なルールがあります。

  • 執行猶予の期間中は、欠格事由に当たる(免許を受けられない)。
  • 執行猶予の期間を無事に過ぎると、刑の言渡しの効力がなくなる。その時点から、5年を待たずに免許を受けられる。

つまり、執行猶予付きの判決を受けた場合は、猶予期間が満了すれば、その日から欠格事由に当たらなくなります。「猶予期間が終わってからさらに5年」ではありません。これは、試験で狙われやすい点です。

このグループのまとめ表

欠格事由 対象 期間
拘禁刑以上の刑 罪の種類を問わない 刑の執行を終わった日(または執行を受けることがなくなった日)から5年
罰金刑 宅建業法違反、暴力団対策法違反、傷害・暴行・脅迫・背任などの特定の罪 同上
暴力団員等 暴力団員、やめて5年以内の人、これらが事業活動を支配する人 暴力団員でなくなった日から5年

試験でのポイント

  • 期間は、すべて「5年」です。3年や10年は誤りです。
  • 拘禁刑以上は罪名を問いません。罰金刑は、特定の罪に限られます。
  • 起算点は、刑の執行を終わった日(または執行を受けることがなくなった日)です。判決の日ではありません。
  • 執行猶予は、猶予期間が満了すれば、直ちに免許を受けられます。5年を待つ必要はありません。
  • 拘留や科料は、欠格事由に当たりません。
  • 宅建士の登録にも似た欠格事由があります。宅建士の登録の要件と欠格事由と比べて整理しましょう。

確認問題

次の記述が正しければ○、誤りなら×で答えてみましょう。

拘禁刑以上の刑に処せられた人は、罪の種類にかかわらず、刑の執行を終わった日から5年を経過するまで、免許を受けられない。(答えを見る)

○。拘禁刑以上の刑は、罪名を問わず欠格事由になります。

道路交通法違反で罰金刑に処せられた人は、刑の執行を終わった日から5年を経過するまで、免許を受けられない。(答えを見る)

×。罰金刑が欠格事由になるのは特定の罪の場合だけで、道路交通法違反は含まれません。

拘禁刑の判決に執行猶予がつき、その猶予期間が満了した場合、その日から5年を経過するまで免許を受けられない。(答えを見る)

×。猶予期間が満了すれば、刑の言渡しの効力がなくなるため、直ちに免許を受けられます。

暴力団員でなくなった日から3年を経過した人は、免許を受けられる。(答えを見る)

×。暴力団員でなくなった日から5年を経過するまでは、免許を受けられません。

まとめ

  • 拘禁刑以上の刑は罪名を問わず、5年間は免許を受けられない
  • 罰金刑は、宅建業法違反や傷害・暴行・脅迫・背任など、特定の罪の場合だけ5年
  • 暴力団員とやめて5年以内の人も、免許を受けられない
  • 起算点は刑の執行を終わった日で、執行猶予は猶予期間満了で消える

次は、2つ目のグループである免許取消しや不正行為に関する欠格事由を、欠格事由② 免許取消し・不正行為からの5年で学びましょう。全体の流れは宅建業者になる:定義・免許・事務所・宅建士から確認できます。

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