宅建士試験の中で最も配点が大きく、しっかり学べば得点源にしやすいのが「宅建業法」です。このガイドは、宅建業法のすべてを、宅建業者が実際に仕事を進める順序に沿って無料で解説します。
全8パート・88記事で構成しています。上から順に読んでも、気になるパートから読んでも大丈夫です。
宅建業法ってどんな科目?
宅建業法は、不動産の取引で消費者が不利益を受けないよう、宅建業を営む人に免許や各種の義務を課すための法律です。宅建士試験では例年50問中20問が宅建業法から出題され、全科目の中で最も出題数が多くなっています。
内容は暗記が中心ですが、ルールの背景にある「誰を守るための規制か」を押さえると、数字や例外も覚えやすくなります。このガイドでも、できるだけ理由とセットで説明します。
このガイドの特徴:取引の流れで学ぶ
条文の順番ではなく、宅建業者が「業者になる → お客さんを見つける → 契約前の説明 → 契約 → 万一への備え」と進む順番で並べています。1つの取引を頭の中でたどりながら読めるので、各ルールが取引のどの場面で登場するのかをイメージしやすくなります。
1記事は1テーマに絞り、重要なポイントは比較表にまとめています。特に「重要事項説明書と契約書面の違い」や「自ら売主制限の一覧」は、試験でもよく問われる部分です。
宅建業法の学習の流れ
- 宅建業者になる:定義・免許・事務所・宅建士
- お客さんを見つける:媒介契約と広告のルール
- 契約の前に:重要事項説明
- 契約するとき:契約書面と業務上のルール
- 売主が宅建業者のとき:自ら売主制限(8種制限)
- 報酬のルール:上限額と計算
- 万一に備える:営業保証金と弁済業務保証金
- 違反したら:監督処分・罰則
パート別の記事一覧
宅建業者になる:定義・免許・事務所・宅建士
まずは「宅建業とは何か」から。免許・事務所・専任の宅建士・宅建士の登録など、宅建業を営むための土台をまとめて押さえます。
- 宅建業とは?4つのキーワードで理解する
- 「宅地」に当たるもの・当たらないもの
- 「取引」の種類:自ら・代理・媒介と、宅建業にならない行為
- 「業」とは?不特定多数・反復継続の判断
- 宅建業法が適用されない例外(国・地方公共団体など)
- 「事務所」とは?本店・支店・継続的業務を行う場所
- 事務所に備えるもの:標識・帳簿・報酬額表など
- 専任の宅建士の設置義務(5人に1人以上)
- 従業者証明書と従業者名簿
- 大臣免許と知事免許の違い
- 免許の申請手続と免許権者
- 免許の欠格事由:全体像
- 欠格事由① 刑罰・暴力団関係
- 欠格事由② 免許取消し・不正行為からの5年
- 欠格事由③ 本人の能力・役員や使用人の欠格
- 欠格事由④ 事務所・専任宅建士の要件不備
- 免許の有効期間(5年)と更新
- 変更の届出(商号・役員・事務所・専任宅建士)
- 免許換え:事務所の移転・新設でどうなる?
- 廃業・死亡・合併などの届出と免許の失効
- 無免許営業・名義貸しの禁止
- 案内所・契約場所の規制:標識と専任宅建士
- 案内所等の届出(いつ・どこへ・誰が)
- 宅建士とは?3つの独占業務
- 宅建士資格試験の受験資格と合格後の流れ
- 宅建士の登録の要件と欠格事由
- 登録の手続・変更の登録・死亡等の届出
- 登録の移転と登録の消除
- 宅建士証:交付・更新・提示義務と法定講習
お客さんを見つける:媒介契約と広告のルール
媒介契約の種類と、広告・取引態様の明示に関するルール。依頼を受けて物件を売り出すまでの段階です。
- 媒介と代理の違い
- 3種類の媒介契約を比較する
- 専任媒介・専属専任媒介の規制(有効期間・報告・指定流通機構)
- 媒介契約書に書くこと・渡すこと
- 取引態様の明示義務
- 誇大広告等の禁止
- 広告開始時期の制限
- 契約締結時期の制限
契約の前に:重要事項説明
契約を結ぶ前に必ず行う重要事項説明。説明の時期や方法、説明すべき項目を、売買・貸借・区分所有に分けて整理します。
- 重要事項説明とは?目的と全体像
- 説明の時期・相手・方法(IT重説を含む)
- 重説① 物件に関する事項(登記・法令制限・私道・インフラ)
- 重説② 建物の事項(石綿・耐震診断・建物状況調査・水害リスクなど)
- 重説③ 契約条件に関する事項(解除・損害賠償額の予定・手付金保全など)
- 重説④ 区分所有建物の追加事項
- 重説⑤ 貸借の追加事項(定期借地権・定期借家など)
- 重要事項説明の項目:売買・貸借・区分所有で何が違う?(一覧表)
契約するとき:契約書面と業務上のルール
契約が成立したときに交付する書面と、業者が守るべき義務・禁止事項。重要事項説明との違いもここで比較します。
- 契約書面(37条書面)の交付時期・方法・署名
- 契約書面の記載事項(必ず書くもの/定めがあれば書くもの)
- 重要事項説明書と契約書面の違い(比較表)
- 書面の電磁的方法による提供
- 宅建業者の義務(信用保持・守秘・従業者教育・帳簿)
- 宅建業者の禁止事項(断定的判断・威迫・手付貸与など)
- 人の死に関する事案の告知の考え方
売主が宅建業者のとき:自ら売主制限(8種制限)
売主が宅建業者の場合にだけ上乗せされる、買主保護のための特別ルール。クーリング・オフや手付金の保全などを扱います。
- 自ら売主制限とは?適用される場面・されない場面
- クーリング・オフ(申込みの撤回等)
- 手付の額の制限と手付の性質
- 手付金等の保全措置:必要になる場面と金額
- 手付金等の保全措置:方法(銀行保証・保険・指定保管機関)
- 損害賠償額の予定等の制限
- 他人物売買の制限
- 契約不適合責任の特約の制限
- 割賦販売契約の解除等の制限
- 所有権留保等の禁止
- 住宅瑕疵担保履行法:資力確保措置(供託・保険)
- 自ら売主制限の一覧表:どの制限が何に効く?
報酬のルール:上限額と計算
宅建業者が受け取れる報酬の上限と計算方法。売買・交換・貸借のパターン別に解説します。
- 報酬規制の基本:誰が・誰から・いくらまで
- 売買の媒介・代理の報酬計算(速算式と消費税)
- 低廉な空家等の特例
- 交換の媒介・代理の報酬
- 貸借の媒介・代理の報酬(居住用の特則)
- 権利金がある貸借の報酬
- 報酬とは別に請求できる費用(広告料・実費)
万一に備える:営業保証金と弁済業務保証金
取引の相手が損害を受けたときに備える営業保証金・弁済業務保証金の仕組み。供託・還付・取戻しの流れを比べながら学びます。
- 営業保証金と弁済業務保証金の違い(比較)
- 営業保証金の額と供託の方法
- 供託後の届出と事業開始の流れ
- 営業保証金の還付を受けられる人・範囲
- 営業保証金の取戻し(公告・6か月の期間)
- 宅建業保証協会と社員制度
- 弁済業務保証金分担金の納付と供託
- 弁済業務保証金の還付と認証
- 弁済業務保証金分担金の返還・社員の地位を失ったとき
- 保証協会の業務(必須業務・任意業務)
- 供託所等に関する説明義務
違反したら:監督処分・罰則
ルール違反があった場合の監督処分と罰則。誰が誰にどんな処分をするのかを整理します。
- 監督処分の全体像(誰が・誰に・何をするか)
- 宅建業者への監督処分(指示・業務停止・免許取消し)
- 宅建士への監督処分(指示・事務禁止・登録消除)
- 聴聞・公告・監督処分の手続
- 報告の徴収と立入検査
- 罰則:懲役・罰金・両罰規定
おすすめの読み進め方
はじめて宅建業法を学ぶ場合は、パート1から順に読み進めるのがおすすめです。ある程度学習が進んでいる方は、苦手なパートから読んだり、比較表の記事で知識の整理をしたりしても構いません。
法改正や報酬額の告示改正などで内容が変わることがあります。各記事に最終更新日を記載していますが、試験直前には、必ず試験実施機関が公表している最新情報もあわせて確認してください。
免責事項
このサイトは学習の補助を目的としたもので、内容の正確性には注意を払っていますが、試験での得点や実際の取引での結果を保証するものではありません。条文や告示の原文は、必ず各自でも確認してください。
最終更新日:2026年10月3日
