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宅建業法(宅建試験向け)法律の勉強

宅建業法が適用されない例外は?国・地方公共団体・信託会社を解説

ここまでの記事で、「宅地」「建物」「取引」「業」の4つのキーワードがそろえば、宅建業に当たることを学びました。ところが、宅建業に当たる行為であっても、宅建業法が適用されない例外があります。この記事では、その例外を整理します。

宅建業の定義は宅建業とは?4つのキーワードで理解する、「業」の判断は「業」とは?不特定多数・反復継続の判断で説明しています。まだ読んでいない場合は、先に目を通しておくと理解しやすくなります。

この記事のポイント

  • 国と地方公共団体には、宅建業法が適用されない
  • 信託会社などは、免許を受けなくても、国土交通大臣への届出で宅建業を営める
  • 宅建業に「当たらない」ことと、法律が「適用されない」ことは別の話
  • 国や地方公共団体の取引に関わる民間の宅建業者には、宅建業法が適用される

「宅建業に当たらない」と「適用されない」の違い

まず、似た言葉を区別しておきましょう。

  • 宅建業に当たらない:4つのキーワードのどれかを欠いていて、そもそも宅建業の定義に入らない(自ら貸借、「業」にならない取引など)。
  • 宅建業法が適用されない:宅建業の定義には当たるが、法律上の特別な扱いにより、規制の対象から外れている。

この記事で扱うのは、後者の「適用されない」ケースです。

例外① 国・地方公共団体

国と地方公共団体には、宅建業法の規定が適用されません。たとえば、国や都道府県、市町村が、不特定多数に向けて反復継続して宅地を分譲したり、貸し付けたりしても、宅建業の免許を受ける必要はなく、重要事項の説明といった規制も受けません。

国や地方公共団体は公的な主体であり、消費者保護のための厳しい規制を課す必要が低いと考えられているためです。

ここで注意したいのは、適用されないのは国や地方公共団体自身だけという点です。国や地方公共団体が当事者となる取引であっても、その代理や媒介を民間の宅建業者が行う場合、その宅建業者には宅建業法が適用されます。たとえば、地方公共団体が売主の宅地分譲を、宅建業者が媒介するときは、媒介する宅建業者に重要事項の説明などの義務があります。

例外② 信託会社などの特例

信託会社(信託業務を兼営する銀行などを含みます)は、宅建業を営む場合に、特例が設けられています。

  • 免許を受ける必要がない:免許に関する規定が適用されない。
  • 国土交通大臣への届出が必要:宅建業を営むときは、その旨を国土交通大臣に届け出る。
  • 免許業者とみなされる:届出をして宅建業を営む信託会社は、国土交通大臣免許の宅建業者とみなして、その他の規定が適用される。

つまり、免許は不要ですが、宅建業の取引にあたっては、重要事項の説明や契約書面の交付といった、宅建業者と同じ業務上のルールを守らなければなりません。免許の規定が適用されないので、免許取消しの処分はありませんが、指示処分などの監督処分を受けることはあります。

信託会社の範囲は法改正で変わることがあります。試験対策では、最新の条文や試験要項で確認してください。

国・地方公共団体と信託会社の比較

国・地方公共団体 信託会社など
免許 不要(宅建業法が適用されない) 不要(国土交通大臣への届出が必要)
業務上のルール(重要事項説明など) 適用されない 適用される(免許業者とみなされる)
監督処分 受けない 指示処分などを受けることがある(免許取消しはない)

試験でのポイント

  • 国と地方公共団体には、宅建業法が適用されません。免許も、業務上のルールも不要です。
  • 国や地方公共団体が当事者でも、その取引を代理・媒介する民間の宅建業者には、宅建業法が適用されます。
  • 信託会社などが宅建業を営む場合は、免許が不要で、国土交通大臣への届出が必要です。
  • 届出をした信託会社などは、免許業者とみなされ、免許の規定以外は適用されます。
  • 買主が宅建業者である取引など、一部の規制が適用されない場面もあります。たとえば自ら売主制限は、自ら売主制限とは?適用される場面・されない場面で詳しく扱います。

確認問題

次の記述が正しければ○、誤りなら×で答えてみましょう。

国が、宅地を不特定多数に反復継続して分譲する場合は、宅建業の免許が必要である。(答えを見る)

×。国には宅建業法が適用されないため、免許は不要です。

地方公共団体が売主となる宅地の分譲を、民間の宅建業者が媒介する場合でも、その宅建業者には宅建業法が適用される。(答えを見る)

○。適用が除外されるのは国や地方公共団体自身で、取引を媒介する民間の宅建業者には宅建業法が適用されます。

信託会社が宅建業を営む場合は、宅建業の免許を受けなければならない。(答えを見る)

×。信託会社は免許が不要で、国土交通大臣に届け出ることで宅建業を営めます。

国土交通大臣に届け出て宅建業を営む信託会社が、取引の関係者に損害を与えた場合は、指示処分を受けることがある。(答えを見る)

○。免許の規定は適用されませんが、免許業者とみなされて監督処分の規定が適用されます。

まとめ

  • 国・地方公共団体には、宅建業法が適用されない
  • 国や地方公共団体の取引を媒介する宅建業者には、法律が適用される
  • 信託会社などは、免許不要で国土交通大臣への届出により営業できる
  • 届出をした信託会社などは、免許の規定以外は宅建業者として扱われる

これで、宅建業の定義についての5つの記事がそろいました。次は、宅建業を営む拠点となる事務所について、「事務所」とは?本店・支店・継続的業務を行う場所で学びましょう。全体の流れは宅建業者になる:定義・免許・事務所・宅建士から確認できます。

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